都立病院、公社病院の独法化・「新たな病院運営改革ビジョン」 へ
の パブリック ・ コメントの取 り組みについて
2020 年 1 月 9 日
都立病院の充実を求める連絡会
1
パブリックコメントの要領
① 新たな病院運営改革ビジョン(素案)~大都市東京を医療で支え続けるために~」
=都立・公社のすべての病院を経営優先の独法化移行=に意見を都側に出し、独法
化移行を断念させることを目的として取り組む。
② 意見募集期間 、提出先
2019
年 12 月 25 日から 2020 年 2 月 7 日まで
東京都病院経営本部経営企画部総務課 計画担当宛
イ
郵送:〒 163 8001 東京都新宿区西新宿 2 8 1
ロ
FAX: 03 5388 1435
ハ
電子メール: metro hospital 004 section. metro.toukyo.jp
③ 記載内容
件名:「新たな病院経営ビジョン(素案)への意見」
個人:住所=都外か都内
都内は市区町村、性別、年齢、職業
法人:所在地=都外か都内
都内は市区町村、業種
以上の要領で行ってください 。 「 ビジョン 」 は病院経営本部 HP を参照してください。
電話による問い合わせ:経営本部経営企画部総務課 03 5320 5870
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病院経営本部の「独法化ビジョン」に対するパブリック・コメントの例文
この例文は「ビジョン」の問題点を内容に基づき意見を展開しています。
各自の意見を複数組み合わせて行ってください。
また、電子メールなどで意見表明された方は「連絡会」にもお送りください。
ニュースなどに活用します。
*パブコメ本文は短文でも可です。たくさん提出することが重要です。
「独立行政法人」化は止め、都民医療を支えるため都立直営で行うべき”を
強調して下さい。同一人で何本でもコメントの柱で 取り組んでください。
各守る会ごとに 人 で 100 本 を目標に取り組んでください。
1
国の「新公立病院改革ガイド ライン」に従った、都の「ビジョン」 ではないのか
例
1 国の押しつけとなっている公立病院再編統合に都はどうして無批判にまた東京都
民の医療要望を叶える施策を 投げ捨ててしまうのですか。
10 年前に独法化した健康長寿医療センターなどは病床規模大幅に減らし、経営優先
のため有料差額ベットを高額料金に設定し、病床の 25 %にするなど都直営の時と大
きな違いです。公社を含む 14 病院が経営優先に傾いていくことになってしまう。
都民の暮らしを支える都民本位の医療を都の施策が行って行くことに期待を持って
いました。財源を確保することができないとは考えられません。
今後、都立8 病院、公社病院を維持・充実させてゆく「ビジョン」ではなく国の言
う「再編・統合」で病院をなくしてしまう方向に進める事態を心配しています。
例-2 〈 独法化は都民に大きなデメリットがある 〉
独法化はやめるべきです。
病院経営本部と小池知事は、独立行政法人を最も都民に寄り添う制度と判断したので
しょうか。「ビジョン」には、都立病院の独法化が都民にとって大きなデメリットがあ
るものと検討された形跡はまったく見られません。
独法化した東京都・健康長寿医療センターは、効率優先のためベッド数を161 床も減
らし、一日最高2 万6 千円もする高額な差額ベッドなどの個室割合が他の都立病院の
2・5 倍。都立にはない入院保証金10 万円を支払う仕組みになりました。
大阪府立病院でも、独法化で有料個室料金が直営時7500 円を一日最高5万9千円と約
8倍に、分娩料は直営時9万3千円を18 万円と2倍に、抗がん剤感受性試験は直営時
5 万5百円が7 万5百円に、それぞれ跳ね上げり、繰入金削減のために250 万円の保育
器を市民の募金で購入する事態になりました。こうした医療機器を市民の募金に頼って
購入する事態は全国の独法病院に広がっています。
2「独法化」すれば都立病院の役割である行政的医療は不安定となり、都民への医療が後
退する恐れがあります。
□
例-1 〈 都民の・患者、医療関係者の要望から 〉
独法化は地域連携の現状を後退させます。
2018 年10 月に「駒込病院守る会」が行なった足立区の診療所、医院へのアンケート
でも、「独法化はとんでもないと思う。都税を使って診療体制をより充実させるべ
き」「独法化は経営第一になるため、利益を考えた医療になってしまうでしょうから、
避けてほしい」との声が圧倒的でした。地域の医療機関が都立を頼りに地域医療を支
えていることをもっと深く受け止めるべきではないのでしょうか。
この声に応えるべきです。
例-2 〈 都民の・患者、医療関係者の要望から 〉
独法化はやめるべきです。
「広尾病院を守る会」が2019 年3 月に行なった住民アンケートでは、「独法化」計画
に対して「都立で運営すべき」は90.1%と圧倒的で、「独法化してよい」は3.1%でし
た。
都から都立病院への補助金も「必要」が92%でした。
このように、独法化に反対する都民の声は圧倒的で、一貫しています。この声に耳を傾
け、独法化は断念すべきです。
例-3 〈 都民の・患者、医療関係者の要望から 〉
独法化はやめるべきです。
2018 年3 月に作成された「都立病院新改革実行プラン2018」の素案に対するパ
ブコメは161 人から228 件の意見がありながら、経営形態の検討に賛成する意見はなく、
独法化を批判する意見が圧倒的でした。「都立病院の充実を求める連絡会」が現在取り
組んでいる、独法化反対署名もすでに6万筆を超えています。
このように、独法化に反対する都民の声は圧倒的です。この声に耳を傾け、独法化は断
念すべきです。
そんなに経費削減を行いたいのなら、まず、駒込病院、多摩総合医療センター、松沢病
院で行なっているPFI事業で、1500 億円も契約額を超過支出する見通しな事態を是正し、
契約を解除して、直営でやり直してはどうでしょうか。
3 安定的な医療人材確保が難しくなり、医療サービスが低下します。
□ 例-1 〈 独法は事務事業削減の道具 〉
独法化はやめるべきです。
独立行政法人は、総務省の研究会報告でも、「事務事業の垂直的減量」の
「ツール(道具)」と位置付けられています。都立・公社病院を一体化して独法化す
ることは、企業で言えば不採算部門や人件費を大幅に切り捨てる「リストラ」と同じです。
国は、独法国立病院機構への運営費交付金をほぼゼロにし、結核病床は全体の7割にお
よぶ3千床、精神病床は2千床も減らし、貴重な病院を不採算だからと24 病院も廃止し
ました。宮城県でも、独法県立循環器・呼吸器病センターが廃止されました。東京都も、
母子保健院に続き3 つの小児病院を廃止統合し、 16 あった都直営病院を8 つに減らしな
がら、病院会計への繰入金を20 年間に100 億円減らしています。
これが「効率化」の現実です。国民、都民は病院、病床の削減は望んでいません。
4 一般型独立行政法人化は、法人が設立した日から、都職員の身分が剥奪されます。
□ 例-1 〈 医師・看護師などの勤務実態から 〉
独法化は、そこで働く労働者にとって、大きな不利益となります。
2017 年、都立小児総合医療センターが、夜間・休日の勤務に適正な賃金を支払ってい
なかったことに対して立川労働基準監督署から是正勧告を受け、2 年間の残業代1億2000
万円を支払ったことが報道されました(17 年10 月8 日付東京新聞)。
残業代未払いも重要問題ですが、医師・看護師等の、夜間や休日、連続勤務の超過勤務
の実態は死者を出すまでに至っており、都立病院の勤務も例外ではありません。
「地方独立行政法人」になれば、都立病院で働く地方公務員はその身分を剥奪されます。
その上、独法化によって、都の職員は大幅な減給となっています。都健康長寿医療セン
ターでは、職員給与が、月額 2 万円〜 5 万円弱下られ、42 歳の職員では定年退職まで
に総額1500 万円の減給となりました。独法長野県立病院は「県職員準拠」の原則を破
り、職員の一昨年末の一時金を総額 2 億円カット。独法化後の人件費削減が相次でい
ます。ここに独法化による「効率化」の現実が現れています。
例―2 独法化となった健康長寿医療センターでは、採用時以降の賃金は都の職員より早
く横ばいとなり、離職していく職員が多いと聞いています。都内には比較的多くの多様
な医療機関があり、独法化で同様なことになったら職員が流出して行くことが懸念され
ます。そのため、都民への提供すべき医療サービスが必要な水準を下回ることが現実化
します。
公社化に移行時、大久保病院、荏原病院、豊島病院では「病院はもっと良くなる」と
病院トップが住民にも説明していましたが相次ぐ医師などの退職で重要な診療科の縮小
が起き、産科、未熟児などまともにできない状況となったことを聞いています。
働く人の大半が低い処遇条件になる経営優先の独法化では、都民医療を支える良い人
材は確保が困難となるのではないでしょうか。
東京には医療機関は多くあります。医療従事者は地方と異なり職場を選ぶ選択肢は多
様です。都立病院を選び専門的医療領域に取り組んでいる職員の士気が今後どのように
なってゆくのか心配です。不安を駆り立てるばかりの「独法化」はやめるべきです。
5 「独法化」では、都民と都議会の監督機能やチエック機能がほとんどなくなり都民要
求反映が困難になります。
例-1 都議会が関与しにくくなる独法化はやめてください
都議会が都直営の都立病院の事業運営状況や都立病院条例で定められている患
者自己負担分の料金が大幅に引き上げられやすくなります。
医師、看護師確保の課題が安定的に行われ、都民に提供すべき医療が確保出来て
いるのか都議会で審議されていることがほとんどなくなってします。
また、非紹介加算料金など受診抑制策となっているものが高額設定の国の方針に
従い易くなったりしないのでしょうか。
患者が大きな負担となっている入院時の差額室料(差額ベッド)、分娩料、診断
書料など条例で、決められている患者自己負担(保険給付外)の設定が都議会で審
議されず、都内医療機関の高額な相場料金になってしまいすべての都民の病院から
利用できる患者は限定されてしまう事態になりかねません。
独法化しても「今までどおり」となる保証はありません。都直営で議会の論議が活
発に行われ、各病院に都民の意向、要望が反映されることが求められています。
経営優先の独法化で弾き出される都民が出てくることは困ります。
例-2 〈 都民の・患者、医療関係者の要望から 〉
独法化はやめるべきです。
病院経営本部、小池知事は都民の声を受け止めていますか? 「 都立病院はすべての
都民のための病院」(「都立病院新改革実行プラン2018」)であり、お金のある人も、
無い人もいつでも安心して掛かれる医療機関です。ですから税金を投入しても都民から
理解され、納得されています。
2013 年3 月に都病院経営本部が都民2300 人に回答を得た「都立病院に関する世論調
査」でも、98%の都民が都立病院への税金投入が必要だと答えています。
6 「独法化」しなくても、都立直営で予算・人事・給与など柔軟な運営は可能です。
□
例ー1
この課題は病院職員に記入をお願いします。