※(関連)【 声明 】2020年1月9日
※(関連)2020東京都予算原案 独法化予算
談話
2020年1月26日
都立・公社病院の「独法化」予算案の撤回を
小池知事の都民のいのちと世論を無視した2020年予算原案発表に当たって
都立病院の拡充を求める連絡会代表委員 氏家祥夫
小池知事は1月24日、2020年度予算原案を発表しましたが、驚くことに、この中で都立病院と公社病院の「独法化」の予算6億3800万円を計上しました。
昨年12月3日、都議会で小池都知事は理由を明らかにしないまま、14の都立・公社病院を独法化への移行を準備すると表明、25日には「新たな病院運営改革ビジョン(素案)」を出し、現在2月7日までにパブリックコメントを都民に求めている最中です。
(素案)は都議会でも議論されておらず、方針が固まらないうちに独法化の予算を
3月中に決定してしまおうというのは、民主主義の完全な否定です。絶対に認められません。独法化の予算の削除と撤回を強く求めるものです。
地方独立行政法人化は、独立採算と効率化が強く求められ、民営化や廃止に向けた第一歩です。 独法化で国や地方の病院では、病院の廃止や大幅な病床削減、差額ベッドの引上げ、など患者への負担増につながります。
都立病院の大きな使命は、周産期・小児・高度精神科・難病・障害者・災害・島しょ医療など民間では採算が取れない行政的医療を担って都民のいのちを守ることです。
多くの独法化された病院では、行政医療のための一般会計からの繰入金が削減されて
病院経営が悪化し、診療科の廃止や病床削減、職員の削減が行われています。
また、独法化されれば、病院職員の公務員の身分が剥奪され、非常勤、臨時派遣職員が増え、人事・給与制度も、年俸制・任期制の導入など、賃金・労働条件の切り下げで、医師・看護師など職員の確保が難しくなり、結果として都民への医療サービスが低下することになります。
さらに、都民や都議会のおける監督機能、チェック機能は極端に縮小され、都民要求が実現しなくなります。独法化は都立病院にふさわしくない制度であることは明らかです。
私たちは、都民のいのちと健康を守るために、都立病院の直営で充実を、公社病院を都立直営にもどすことを強く求めます。
小池知事の独法化の表明、「新たな病院運営改革ビジョン(素案)」の発表、更に独法化を進める2020年度予算案の計上は、都民のいのちと意見を無視し、民主主義を否定した都政運営といわなければなりません。
私たちは都知事選挙に向けて、いのちを守り、福祉優先の都政転換を目指して、多くの都民と共同してたたかいを進める決意です。
※(関連)【 声明 】2020年1月9日
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2001danwa